DeNAと小学館が共同出資で会社を設立しました。
社名は「株式会社MERY」。2017年末に世間を騒がせた盗作問題でサービス停止となったキューレーションサイト「MERY」を新たにスタートさせるための会社です。
小学館が記事掲載に至るまでの記事作成・編集・校閲などの体制、DeNAがシステム構築やWebマーケティングについての仕組みを、それぞれ中心となって確立していくそうです。出版社としてのノウハウと、ネット企業としての知見を組み合わせてネットメディアを運営していくということですね。
以前のMERYのやり方は、あまりにも酷くて怒りを覚えたほどだったので、今回の形は健全な運営がのぞめそうだけにいいと思います。きっと、出版社のノウハウを活かしたフローによって、独自の取材を行い制作された良質な記事を提供してくれることでしょう。
しかし、この制作体制だと量産は難しいですよね。コストも掛かってしまいます。
以前のMERYはそれを避けるために盗作などを行ってしまいました。それによって採算の合うだけのPVを稼ぎだせたわけです。つまり、真っ当なメディア運営では、以前のような収益をあげるのは不可能だと思います。
まぁ、そんなことは当然わかっているでしょうね。それだけにどんなやり方で収益化を実現していくのかがとても気になります。
恐らく、とにかく人海戦術で記事を量産していくという形になるんだろうなと思います。でも、それではすぐに疲弊してしまうでしょう。
それだと、わざわざ「MERY」という名称を使って、メディアを再スタートさせる意味はありませんよね。
だからこそ、クリーンなキューレーションサイトを実現して欲しいなと思ってしまいます。「クリーンなキューレーションサイトってなんだよ」って感じですが、たとえばこんな感じかなと思います。
- ピックアップする記事の許諾は必ず取る(当然ですが…)
- レベニューシェアするためのシステムを構築して確実に支払えるようにする(支払いはamazonギフトやTポイントや航空会社マイルなど様々な選択肢から選べるようになっているといいかもですね)
- 掲載前の事実関係の確認は出版社ならではの校閲の仕組みを流用して厳格に実施する
- 記事の責任はピックアップした時点でMERY側が持つ
今までWebメデイアは収益化の仕組みを作れず、ほぼすべてのサイトが単体では自転車操業となっていました。キューレーションはその状態を打開できる可能性を持った仕組みだと思っています。しかし、運営側が責任やリスクをとらない形がスタンダードになっていたため、結果として、あのような不祥事が発生したのだと思います。
それだけに覚悟を持って新たなキューレーションサイトの形を作り上げて欲しいと思います。
繰り返し言いますが、わざわざ「MERY」という名称を会社名にしたんですからね。
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