仏リシュモン(Richemont)が最大で3700億円超を投じ、ラグジュアリーECのユークスネッタポルテ(YOOX NET-A-PORTER GROUP)を完全子会社化
このニュースを聞いたとき、驚きました。
リシュモンはすでにユークスネッタポルテの49%の株式を持っていましたが、それですら、双方の事業内容を考えると、お互いにとって意味のあることなのだろうか?と思っていました。
ユークス(YOOX)などには世界的なラグジュアリーブランドなどが出店しいます。それなのにラグジュアリーブランドを多数抱えるリシュモンが49%も株式を持っているのだから、いくら集客力と販売力があるからといってもその他のブランドはやりづらいですよね。というか、この点を懸念点として出店を見送っているブランドもあるはずです。
そんな中、リシュモンが完全子会社化するというニュースですよ。
ユークスは現時点では着実に売上を伸ばしているようです。しかし、完全子会社化した後も今までと同じように成長するできるのかなと思ってしまいます。もしかすると今回の完全子会社化をきっかけに離脱するブランドも出てくるような気がします。
この手のプラットフォームに出店する場合、プラットフォーマーのさじ加減で自社の売上状況がガラリと変わるリスクを見越しておく必要があります。
たとえば、アマゾンはカテゴリーが成長してくると、マーチャントセンターの料率を下げたり、自社仕入れ商品を優先的に表示するなどといったことをしてきます。(恐らく、ZOZOも自社ブランドのアイテムをリリースしたら、自社が優位になるようなことをしてくるでしょう)
なので、それを見越したリスクヘッジや割り切りを、出店者は常に考えています。
それだけに今回の完全子会社化はブランドの離脱を招く可能性は高いでしょう。つまり、今まで以上に意味のないことにお金を使ってしまったなという感じです。
ユークスは現在、日本ではサイトのちょっとしたローカライズとデジタルマーケティング程度(商品の発送はイタリアから)です。しかし、日本に本格的に進出してきたとき、リシュモンの完全子会社という点が出店者獲得の大きなネックになるでしょう。
さて、今後、どうなるか、気になりますね。
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