amazon、通常配送を無料化。大丈夫なのか?

amazonがついに通常配送の料金を無料にしてきた。
EC事業をプロデュースした経験を持つ僕にとっては驚きだ。なぜなら、送料コス
トの削減はECにおいてもっとも高い壁だからである。

ソースが見当たらなくなったため正確な数字ではないかもしれないが、amazonの
送料原価は150~200円くらいといわれている。だから、これまでの通常配送料
300円は無難な設定ではあるが、ここを無料化するということはどこか送料コス
トをカバーできるということだろう。

確かに電化製品などはある程度の利益は残るが、書籍はどうやっても送料コスト
をカバーできないはずだ。書籍に関しては恐らく一人当たりの客単価を1500~
3000円くらいであるから、利益率を20%として考えて300~600円くらい。送料コ
ストを引くと100~400円の利益が残る。資料が無いため、かなり適当な試算だが。

普通に考えると結構、厳しい。一体、どうやって送料コストを吸収し、利益を残
しているのか、とっても気になる。

今、EC業界は飽和状態になっており、また価格比較の方法が発達しているため、
サービスの差別化が「安さ」だけになっている。そんな中、購入者がもっとも邪
魔なコストと思っている送料コストを無料にするという差別化手法を取ってきた
のは、確かな計算があっての戦略なのか、それとも競合に対する捨て身の差別化
戦略なのか、大いに気になる。

何はともあれ、amazonがこの手法を取ってきたからにはEC業界は新たな局面に入っ
ていくだろう。競合他社の動きに注目したいところだ。

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