元SMAPの「72時間ホンネテレビ」が作り上げた、新しいカタチ。

2017年11月2日から5日にかけてインターネット放送局AbemaTVにて生放送された「72時間ホンネテレビ」。元SMAPの稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾がジャニーズ事務所から独立後に初共演した番組です。


この番組の告知を見たとき、彼らがインターネット放送を選んだ理由はジャニーズ事務所の支配が及んでいる地上波には出られないからなんだろうなと思いました。それは確かに間違っていないと思います。

ただ、彼らがSNSを初めて、番組内でフル活用するというのを聞いたとき、インターネット放送を選んだのは消極的な理由だけではないのかなと感じました。

番組が実際にはじまると、まさにそうでした。

番組の生放送中に、パラレルで彼らがSNSでその番組の横側や裏側をどんどんアップしていき、インターネット中に大きなウネリを起こしていきました。

この手法はとくに目新しいものではなく、地上波でもチョロっとやることは多いものです。しかし、徹底的にやると、これほどのウネリを起こすことができるのかと驚愕しました。

もちろん、元SMAPの彼らの再始動だったからとか、元メンバーの森且行の出演など見どころがたくさんあったからとか、思わず突っ込みたくなるほど緩くてグダグダな番組進行だったとか、などなど、SNSで発信したくなる要素が散りばめられていたのも要因だと思います。

というか、すべてがSNSで発信したくなるように仕掛けられた要素だのでしょう。それらがぴったりハマったことにより、インターネット上に今まで見たことのない大きなウネリが巻き起こったのです。

その状況をリアルタイムで体感できたのは貴重な体験でした。

もちろん、三人のタレントとしても力量と、判官贔屓的な空気により、生み出すことができたものかもしれません。

しかし、浸透率がまだまだ低いインターネット放送が今後さらに認知度を得てきたとき、もしくは三人と同等レベルのタレントが出演したとき、今回と同様の手法で番組を作ってSNSを活用したら、どうなるでしょうか? 

今回くらいの規模のウネリを当たり前のように生み出せてしまうのではないかなと思います。

つまり、彼らのチームは、タレントの影響力を最大化する手法を新たに開発することに成功したのです。

これは画期的なことです。

テレビ・ラジオ・新聞・雑誌に続く、第五のマスメディアといわれているインターネットの世界に新たなエンターテイメントの形を作り上げたのですから。

考えてみたら、彼らのチームの中心人物である飯島三智氏は、四半世紀前、テレビというメディアの変化を読み切り、ニコニコして歌っていればいいとされたアイドルに、コントやバラエティさらにはキャスターなどをやらせることで新たな形を作り上げました。

そんな飯島三智氏が今の時代に作り上げた新しいカタチ。

今回の成功により、追従するものが、すぐに、たくさん出てくるでしょう。そして四半世紀前に作った形のように、スタンダードとして定着していくでしょう。

その紀元を目の当たりにすることができたのは、ラッキーだったと思います。

そんなことを感じさせてくれた「72時間ホンネテレビ」でした。


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